3DS ファイアーエムブレムif

  • ヤフオク
  • 書籍
  • 関連画像
  • 7

    プレイ時間:ノマクラで3ルートクリア

    キャラグラと音楽、そして「ファイアーエムブレムのシステムを使ってる」という三点に対する点数です。
    戦略SLGとしては非常に楽しかったです。敵方も攻陣・防陣を使うようになった事で戦略性が広まり、龍脈によるマップギミックも大変いやらしかった(若干「これとこれ付けときゃ倒しにくくなるからいいだろ」感ある大味な配置もありましたが)
    でもシナリオとキャラ造形があまりにもひどかった。特に主人公の造形が。

    きっと私は制作側が狙うターゲットから外れてしまったんでしょう。
    すべてターゲット層に届くための演出で、実際届いていたのならそれが一番いいと思います。

    ネタバレビューを表示する

    あくまでも個人的な感想であることは先にことわっておきます。

    3ルート通して、主人公があまりにも何も考えてなさすぎるのが耐えられなかったです。
    「俺を信じてくれ!」と言う割に信じてもらうための行動は何も取らない、というか信じてもらうために「信じてくれ」と言うだけって、お前それでよく堂々としてられるな!?
    挙句信じてもらえなくて「何故信じてくれないんだ」って当たり前だよね……そしてそれ君同じルートで何度もやるよね……学ぶことを知らないのかな君は……
    まっすぐであることと、何も考えない馬鹿は似てるようで全然違うんですよ……

    暗夜では「俺は誰も殺さない」と言い(それはそれで構わんけども)、実際白夜兵は途中まで殺してなかったようですけど、ゾーラを「父上にチクりそうだから」と殺したレオンを咎めるばかりか「お前が敵じゃなくて良かった」と笑って答えるのって何なんですか?
    ゾーラは白夜兵じゃないからOK? コタロウもフウマの人だから死んでOKだった? 仇討ちならノーカウント??
    リョウマをどうやって助けるかも、本当に本気で考えてそれだったの?????って感じで、この子はマークスに一度殴られて説教されたぐらいじゃ全然溜飲が下がりません。

    白夜ルートは白夜ルートで主人公全然「殺さない」とか言わなかったんですけど、暗夜は分かりやすい悪だから殺してOKだったのかな……

    という具合で主人公のキャラクター性がまったく私の考えと合わなかったので、プレイしていて辛かった。
    まぁ合わなかったのは主人公だけじゃなくてシナリオに流れる思想そのものだったんですが……

    暗夜から始めてずっと「命の重さを訴える割に、訴え方に違和感があるなぁ」と感じてましたが、『知ってるキャラが死んで嘆き悲しむ主人公たち』という描写が多すぎる気がしました。
    戦争なんだから人は死ぬんですよ(マークス兄さんも言ってたけど)。主人公たちが戦うことで日々何十何百の兵が敵味方問わず死んでるんです。巻き込まれた民間人だって死んでます。
    だからこそ既知のキャラが死ぬ時は、『死んで悲しい』以上の機能を持たせなきゃ死なせる意味はないと思ってるんですけど、ifではそこまでの描写はありませんでしたね。
    透魔でエグイ死に方させられた割に、いざ真に死んだ時アクアの母親のエピソードしか描かれずクローズアップされなかったクリムゾン。彼女に対してはさすがにちょっと不誠実じゃないでしょうか。
    何のために殺したの? 終章間際の唐突な推理ゲームのため? 誰でも犯人分かるようなあの?
    彼女は暗夜ルートでもふつうに主人公軍に殺されてましたね。コタロウと違ってハッキリ「死んだ」って明言されましたよね。

    死んだら悲しいなんて当たり前じゃないですか。見てるこっちだって悲しいよ。だからこそ死んだ理由が、作劇上の機能が必要でしょうよ。
    無意味に死ぬなら、無意味であるべき理由が必要でしょうよ。

    一番違和感があったのは白夜26章のマークスと主人公のやり取りで。
    マークスが訴える「戦争に正義なんかない」は、FEが25年間ずっと作品の中で描いてきたことで、その中で自分の正義を持たなければならない主人公たちの矛盾や葛藤がドラマの一部だったと感じているんですが、今回の主人公は「違う、何故正義がわからないんだ」と最後まで理解を示すことができなかった。
    白夜では暗夜キャラを、暗夜では白夜キャラを殺さなければいけない葛藤を感じるのはプレイヤーだけだった。
    この辺を見て、ああもうFEは私が思うようなものではなくなったんだなぁと感じました。

    散々文句を連ねてきたけど、やっぱりただただ私がついていけなくなっただけなんだろうというのは分かってます。
    私が歳を取るように、FEも時を重ねて変化していくんだから。

    このページの先頭へ

 

Follow me