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プレイ時間:ストーリー2周、クロニクル4周
『セブン』のシステムと世界観を引き継いだ続編。
前作はやってなくても十分楽しめますが、プレイ済みだとニヤリとできる小ネタがそこかしこにあります。
セブンのアルメセラ戦記を発展させたようなシステムで、今回は100年に渡って騎士団を運営していく事になります。
新たに加わった人間関係の要素は戦闘の配置と密接に関わっているため、前作よりさらに頭を悩ませる原因になってます。
だからこそ、ベストな配置で強敵を倒せた時の快感は格別。思わずガッツポーズのひとつも出ます。
そして私の大好きな遠征。今回はマップの最大値がかなり広いので、拠点で全体マップを見ながら遠征計画を立てるのがとても楽しい。
人間関係の成立には拠点へ帰還する事が条件となるので、帰還のタイミングもまた重要な要素になっていて悩む悩む。
この辺りはSRPG好きな人にお勧めの要素です。ただ、詰みやすいので複数セーブ推奨。
運ゲーだと思われがちなのですが、コツさえ掴めば滅多な事ではゲームオーバーにはなりません。
また、セブンの時は絵本や人形劇のようなかわいらしさで統一されていたアートワークが、今作では一新してスケール感を前面に押し出しています。
セブンの感じも好きでしたが、今作の美術のクオリティは素晴らしいです。背景絵の隅々、ムービーの一秒一秒まで一見の価値あり。
音楽の美しさ、壮大さもゲーム音楽史に残ってもおかしくないレベルです。テーマ曲である"Waltz for Ariah"は必聴。
ストーリーは細かい演出でやや引っかかるところがあるのが惜しい。とは言え、受け継がれていく想いや生きる意味、人と繋がる意味を訴える壮大なファンタジーです。
システムをとにかく楽しみたいという人は、第二のモードであるクロニクルモードで100年間をたっぷり戦いましょう。
アルメセラほど鬼ではないので、セブンの時に挫折した人も是非。
ソフトリセット、一枚絵(ムービー)ギャラリー、サウンドルームのどれかがあればもっと良かったのになぁ。
このゲームの音楽と美術はもっと売りに使っていいと思うのですが。
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-2点の内1点は若干インターフェースに不便さがある事(ゲシュタルトボードが拠点とマップ上でしか確認できないなど)とロードが少々長い事、字幕とナレーションのズレ(狙いだったそうですが、やっぱり気になる)など、細かい部分を総合して。
もう1点はジークのハッタリっぷりです…… それだけで1点引きたくなるぐらい、あいつにはがっかりさせられた。
セブンに続いて2度も騙されて利用されてしまってるところ、生き残ってそれを悔いるところはまだ納得できます。が、戦えない……というか、泣きべそかいて逃げてそのまま退場というのはどうしてもいかがなものかと思ってしまいます。
せめて戦えずとも、レムの塔の最上階でディーに敗れて息絶え絶えとか、そんなんであればまだ溜飲下がったものを……
ジーク(ウルザーク)という人間を考えるとそうなってしまう事も分かるのですが、やっぱりどうにかかっこいい退場の仕方をしてくれても良かったんじゃないか、と思いました。