9
プレイ時間:2周クリア、アルメセラ50年
4×3のマス目に7人の団員を配置し、それを一列ずつローテーションさせて敵と戦う非常に個性的なSRPG。
いやこのローテーションバトル、もの凄く面白い!
戦闘に関わる敵のパラメータは戦闘前にすべて明らかにされてるのに、それでも10分ぐらいああでもないこうでもないと唸りながら試行錯誤するのが楽しいの何の。
『モールモースの騎兵隊』とクリア後に遊べる『アルメセラ年代記』の2つのモードがありますが、モールモースの方ははっきり言ってアルメセラのためのチュートリアルです。ローテーションバトルの真骨頂は、団員を入れ替えつつ1000年間戦い続けるアルメセラにあります。
かと言ってモールモース編が手抜きなのかと言うと、そんな事は全くありません。
チェコの人形劇を参考にしたという、メルヘンチックでどこか不気味なキャラ造形や背景画。勇気と希望と、ほんの少しの不安を含んだストーリー。
それらを絵本の朗読のように読み進めていく優しいナレーション。
世界観の統一感や細部までの作り込みは素晴らしく、10時間程度の短いモードですが、ゲームそのものがとても愛おしくなります。
ちなみにナレーションはあのピチカート・ファイヴの野宮真貴さん。作りすぎていない自然な朗読で、歌手なだけあって素敵な声です。
アルメセラ年代記は、はっきり言ってドM向け。生半可な気持ちで挑むと、高レベルのゾドコルとグリュパンにポッキリ心を折られます。
SRPG好きならきっとこのゲームも好きでしょう。
2000/12/21
人気のゲーム